『ペンギンホテル』は、本文に書かれていない物語、部屋ごとのストーリーを想像して読んでもらうと、お話により広がりが生まれると思います。前に、お子さんから「サンタのトナカイだけ外にいるのがかわいそう」という感想がありました。部屋が狭いからトナカイは外でも ...
「命の宿題――『殺処分ゼロ』を語った日から…」(今西乃子〈のりこ〉著、浜田一男写真、新日本出版社)=同中=は、捨て犬・捨て猫や野犬などの命を救おうとする動物愛護センター職員やボランティアなど多くの人々の葛藤や多大な労力を浮かび上がらせる。捨てられる命がある限り、課題は消えない。
作家の水村美苗さん(74)が今年の文化功労者に選ばれた。「長く日本の外にいたので、日本の文化の権力構造からはずれた人間だと思っていた。ある意味、ほかの人よりも、うれしいかもしれません」 12歳から米国で20年以上暮らし、日本文学研究者を経て、創作に専念したのは30代半ば。夏目漱石の未完の遺作を書き継いだ「続明暗」で1990年にデビューしてからは、寡作ながらも、作品はことごとく大きな賞を受けてきた。
満月の夜、じっと月を見ていると黒い影が横切ることがある。それが、月虫。星くずに産みつけられた卵は運が良ければ引力に引かれて、地球に落ちてくる。地上に落ちた卵はしばらくすると、幼虫になり、隠れ家に身を隠す。そして、ヒトに擬態する。そして ...
「僕の人生も変わるんだ」[著]竹村登茂子 「対話」が大事だとあちこちで言われ、教育現場でも力を入れている。この本に注目すべきなのは、中退が2割に上る「困難校」を取り上げていることだ。彼らにこそ「対話」が必要だが、教えるのは並大抵では ...
二十代のときはまだ大阪に住んでいてライブ友達はだいたい関西在住なので、東京での公演には一人で行くことも多い。それに、音楽の好みは、すごく話の合うライブ友達でも、これは好きだけどこっちは全然、ということがよくある。私は熱心に聴いていたけど周りには好きな人がいない場合も多かった。
3人の主要人物を据えた多視点群像劇である。その一人は、レコード会社の経理部に左遷されたらしき久保田慶彦(47)。離婚後、大学生の娘とは定期的にオンライン通話をしているが、最近は話すこともあまりない。孤独をかみしめているところに、アイドルグループを扱う ...
好書好日(こうしょこうじつ)は、ライフ&カルチャーを貪欲に楽しみたい人におくる、 人生を豊かにする本の情報サイトです。映画や美術、食などをもっと楽しむための本の紹介から、朝日新聞の読書面に掲載された書評まで、あなたと本の出会いをお手伝いします。
ノーベル文学賞に選ばれたハンガリーの作家クラスナホルカイ・ラースロー(ハンガリー語では名は姓・名の順に記す)は、一文がうねるように続く長文で知られ、複数の視点からみた時間軸に沿わない断片的記述など、ポストモダン的形式を特徴とし、多くの ...
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オーナー夫妻がDIYで増築に増築を重ねた高知市の沢田マンション。その建設と改造のプロセスが、建築学科出身の絵本作家・青山邦彦さんによって一冊の絵本になりました。『ずっと工事中!沢田マンション』完成までの歩みを青山さんに聞きました。
仕事や生活に疲れた大人たちに読んでほしい、そんな温かさと渋さに満ちた作品に出会いました。『怪獣8号』の主人公は、32歳の日比野カフカ。彼の活躍や葛藤を通じ、大人としての等身大の悩み、それから自己実現への逡巡が、ブラザーフットの尊さを絡めながら描かれま ...