佐竹彌生という、私にとって同郷の、会ったことのない鳥取の歌人をしばらく読んでいる。一九八三年に五〇歳で亡くなり、長らく歌集の手に入りにくい歌人であったが、この五月に砂子屋書房から全歌集が刊行された。